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学生さんへのメッセージ

研究室の概要

この研究室は、金沢大学医学部の前身である金沢医学専門学校が1901年にスタートして間もなくの1912年に医科学教室として発足しました。 その後、大学教育重点化の施策により1963年教室が拡充され第一講座と第二講座になりました。当教室は第一講座の流れをくみ、通称1生化、あるいは生化1と呼ばれていました。福田先生が退官されたのち、平成19年に村松が6人目の教授として着任し教室名を分子遺伝として、現在に至っています。学部教育は、第2生化(山本靖彦教授)と連携して、医学部生の生化学・分子生物学を担当しています。平成28年4月より、当大学の医学部に博士課程共同大学院が増設され、医学博士課程は医薬保健総合研究科医学専攻と先進予防医学共同専攻の2体制となりますが、当研究室はその両方を担当します。研究は、主に分子生物学、ウイルス学、免疫学的手法を用いて、ヒトに感染する病原性ウイルスとその抗ウイルス活性機構や病態形成機構の解明です。

 

 

村松から学生さんへのメッセージ

私は金沢大学に来る以前はBリンパ球の生物学を研究テーマにしてきました。 Bリンパ球は、抗体という病原体防御タンパク質を作る細胞です。Bリンパ球は、クラススイッチ組換えとsomatic hypermutationという2種類の遺伝子を改編する仕組みを使い、抗体の設計図である抗体遺伝子座を変化させ、より効果的な抗体を生み出します。私は大学院生の時にこの2種類の遺伝子改編の引き金を引く分子AIDを見つけました。それ以来、AIDがどのように遺伝子を改変するか調べてきました。 私の場合、特段、頭が良い訳でも、有名な学校の卒業生でもなく、また実験を始めたのも20台後半からでした。それでも研究室を主催できる機会を得る事ができました。他の世界のことはわかりませんが、こと医科学の研究分野なら、特段の才覚がなくとも、人より少しだけ多く努力し、良きメンターとの出会いと少しの勇気がありさすれば、誰でも研究者としてやっていける領域と思います。それだけチャンスがあふれている分野といえます。研究室では挑戦したい学生さんに、持てる資源をできるだけ提供したいと考えます。

私達の研究室ではウイルス感染と抗ウイルス因子の間でおこる攻防に興味を持って研究しております。そこを解明することにより、誰かの役にたつ研究情報を発信したいと考えています。特に以下にあげる疑問に答えるような研究を目指しています。

1、 抗ウイルス因子はどのようにウイルスを排除するか?
2、 ウイルスはどのように抗ウイルス因子に対抗しているか?
3、 どのようにウイルス感染が発癌につながるか?
4、 その過程で抗ウイルス因子が発癌をつくる局面があるのか?
5、 感染のかかりやすさの個人差は抗ウイルス因子で説明可能か?

これらの疑問に答えるツールとしてB型肝炎ウイルスやパピローマウイルスのモデルウイルス系を使い、また宿主因子の代表としてAPOBECに着目して、日夜研究に励んでいます。もちろんHBVやHPV、APOBECだけでこれらの疑問に完全に答える事は難しいので、今後、さらに実験系を増やしていく予定です。また学生さんの研究テーマとしては、必ずしもHBVやHPV、APOBECに限定していません。アイデアがあれば、是非、お気軽に声をかけてください。
あなたも一緒に私達と研究してみませんか?

研究室では、大学院生として研究室に参加する方には、さほど実験経験のない人でもゼロから指導できます。やる気さえあれば、数年いれば、必要とされる実験手技、科学的思考法、学会発表技術、論文執筆法を習得し、最終的には学位の取得が可能です。またさらに根気があれば将来、研究者で身を立てられるよう最善の指導や支援を行ないます。金沢大学では、各種の大学院生のサポート体制があり、ティーチングアシスタントやリサーチアソシエイトといったシステムがあり、博士課程の場合、これらの取得率は低くありません。研究生、修士課程院生、博士課程院生、JSPSポスドクとしての受け入れが可能ですが、興味のある方は、気軽にメールをください。

また、学部学生の方にも実験を楽しむ環境を提供しています。
実験をしてみたいという方もメールください。

平成27年3月8日 村松正道